「茂庵」は、京都市左京区の「吉田山」山頂にあるカフェ。
まるで別荘のような暖かみのある店内で、京都の山々を眺めながら、美味しいご飯を食べられます。
今回は、「茂庵」から見える絶景と、おすすめのメニューについてご紹介します。
「茂庵」へのアクセス
「吉田山」の山のふもとには、節分の鬼やらいで有名な「吉田神社」や、京都大学のキャンパスがあります。
なだらかな山ですが、頂上までは徒歩で登るので、歩きやすい軽装で行くのがおすすめですよ。
吉田山への入山口は何か所かありますが、茂庵の公式サイトに記載されている方法が最適ルートでした。
市バスご利用の場合は「浄土寺」または「銀閣寺道」バス停下車がわかり易いです。
そこから神楽岡通り(南北の通り)の西側の、「蓮月荘」を目印にお越しください。
そこから、「茂庵の看板」と「蓮月荘」のあいだの階段を上がって、およそ徒歩12~15分の吉田山山頂付近です。
また、今出川通りの「北白川」バス停から、吉田神社北参道の鳥居をくぐって上がっていただくルートは結構早いです。(鳥居左手の木の階段は厳しいですのでお勧めしません)
茂庵
吉田山を登っている途中の道で、 東側にある大文字山が見えてきました。この場所からは、五山の送り火もよく見えそうです。
山頂までは15分程度で、そこまでの距離はありませんが、階段と坂道が多いです。
茂庵へ行く途中の階段からは、京都の町並みと遠くの山々を展望できました。
吉田山の中腹には民家が並んでいて、まるでジブリの映画のような雰囲気です。
この一帯は、吉田神楽岡町の「谷川住宅群」と呼ばれており、大正時代末期から残っている住宅群なのだそう。
壁一面に生い茂る植物と、レトロな雰囲気の建築が調和していました。
この階段までの歩道は整備されていますが、階段を上った先から茂庵に至るまでは、まさに「山道」を通っていきます。
谷川茂次郎という茶人によって建設された茂庵は、「旧谷川茂次郎茶苑 田舎席・静閑亭」という離れがあり、そちらではお茶室が開催されているようです。
道に沿って歩いていくと、木々の間から、立派な木造建築が見てきました。
最奥の、一番大きな建物が目的の「茂庵」です。
「茂庵」の外観
こちらが「茂庵」の外観です。
大正時代に設計された木造の建築で、元々は「吉田山荘」の食堂でした。
国の「登録有形文化財」に指定されている、重要な建造物でもあります。
入り口に飾られている、「茂庵」と書かれた木製の看板や、コーヒーカップ型に鋳造された金属の立て看板など、一つひとつの小物が、お店の雰囲気にマッチしていました。
お店の裏側にあるお手洗いも、歴史を感じる佇まい。谷崎潤一郎の『陰影礼賛』を彷彿とさせます。
さらに、古い井戸もありましたが、現在も使われているのでしょうか?
「茂庵」の店内の様子
玄関で靴を脱ぎ、左手の階段から2階のカフェに上がります。
店内も、ログハウスのように温かみのある雰囲気。木枠のガラス窓が素敵です。
東側がテーブル席とソファ席、西側がカウンター席、最奥にレジとカウンター席があります。
カウンター席は西側の窓に面していて、京都の山々を眺めることができますよ。
お店は18時(ラストオーダーは17時)までやっているので、夕方頃に行くと、綺麗な夕焼けが見られるかもしれません。
アリウムギガンテウムの花の一輪挿しが可愛いです。
本棚には京都関連の本がたくさん並んでいますので、一服しながらゆっくり読んでみてはいかがでしょうか。
茂庵から見える景色が描かれた「茂庵のながめ」というペーパーを頂きました。
ここ吉田山の標高は105m。元々は「神楽岡」と呼ばれたらしく、分類としては山というよりも小高い丘なのだそうです。
「茂庵」のメニューを実食
茂庵のメニューの特徴は、フードもデザート類も、季節ごとに具材や内容が変わること。
今回は、定番のランチ(軽食)メニューの「ピタパンサンド」を頂きました。
ピタパンサンドは、1種類か2種類か選ぶことができて、副菜とスープも付いてきます。ハーフサイズ(具材1種類)だと900円、レギュラーサイズ(具材2種類)なら1400円。
ピタパンの具材は、サバやチキン、季節の野菜など、いくつかの種類から選べます。
どれも美味しそうですが、迷った末にチキンを選びました。香ばしくて味の染みたチキンに、レタスやオニオンなどの野菜もたっぷり入っていて、食べ応えのある一品です。
ハーフサイズでも、副菜とスープがあるので満足できる量でした。
個人的には、特に美味しかったのが根菜のポタージュ。スープの内容も季節によって変わりますが、ポタージュはぜひ、ご賞味いただきたいです。
新メニューの情報は公式サイトでお知らせがあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
ドリンクは、柚子ジュースのホットを頂きました。柚子の爽やかな香りと自然な甘さに癒されます。
茂庵では夏になると、自家製シロップのかき氷も食べられますよ。
土日祝のみ、数量限定のフルーツサンドも美味しそうでした。フルーツサンドの果物も、旬のものが使われています。
季節によって異なるフードを楽しめますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
おわりに
歴史的な建物のなかで、大自然を望みながらホッと一息つけるカフェ「茂庵」。
吉田山を登る階段から見える景色や、大正時代の面影を残す住宅群など、京都の違った一面を見ることができます。
ぜひ、訪ねてみてくださいね。
名称 茂庵(もあん)
住所 〒606-8311 京都府京都市左京区吉田神楽岡町8
電話番号 075-761-2100
営業時間 11時30分~18時00分
定休日 火曜日
公式サイト https://www.mo-an.com/index.html
最寄り駅 市バス「浄土寺」または「銀閣寺道」 下車徒歩15分
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